富士フイルム FinePix Z700EXR レビュー

3.5インチタッチパネル搭載、スタイリッシュなコンパクトデジタルカメラ“富士フイルム FinePix Z700EXR”

富士フイルム [ http://fujifilm.jp/ ]
FinePix Z700EXR
価格:オープンプライス 最新価格を調べる >>
発売日:2010年2月20日
今回はモデルで人気の佐々木 希さん出演によるテレビCMが印象的な、富士フイルムのFinePix Z700EXRを紹介する。FinePix Z700EXRは同社でタッチパネルを採用する、コンパクトデジタルカメラの最新モデルとなる。タッチパネルの操作性向上など進化を遂げたのか、新機能を中心にレビューしていこう。

立体的な曲線が印象的なスタイリッシュなデザイン

まず、外観からチェックしよう。
FinePix Zシリーズは防水モデルのZ33WPを除き、過去のほとんどのモデルで前面スライドシャッターを採用する。またシリーズを通してピンクやエレガント系カラーのラインナップが充実しており、女性が持つことを強くしたスタイリッシュなデザインが多い。
今回のZ700EXRでも丸みのあるエッジや、波のような形状が特長的な前面シャッターの採用など、女性らしいエレガントな雰囲気が漂っている。お借りしたブラックモデルは表面の光沢が美しく、前面シャッターが閉じた状態ではコスメ製品のような印象で、女性のハンドバックから出てくるシーンを思い浮かべてしまう。Z700EXRはブラックのほかに、レッド、ピンク、シルバーの合計4色がラインナップされている。
前面シャッターのスライドは軽く、片手で開閉することができる。シャッターの曲面の膨らみは、開けて構えた際に手にフィットしやすくされている。ガッチリとホールドというよりは、さりげなくサポートしてくれる感覚だ。この立体的な形状の為、本体に厚みがあるように感じられるが、奥行き20.3mm、最薄部16.9mmと非常にスリム。ブラックモデルのボディの光沢感は、指紋が付きやすいのが少し気になる。
上部にはシャッターボタン、ズームレバー、電源ボタンがある。電源ボタンの近くには高速通信が可能な赤外線通信ポートがあり、富士フイルム製プリンターFinePix PrinterやPivi シリーズ、携帯電話などと赤外線通信による画像の送受信が可能だ。電源オン/オフは前面シャッターのスライド操作で可能なほか、シャッターが閉じた状態で電源ボタンを長押しすると、再生モードで起動することができる。
ボディ上部に空いている1つ穴はマイク、側面の4つ穴はスピーカーだ。できればマイクは被写体の音声が拾いやすいよう、ボディ前面に内蔵して欲しかった。上部にあると撮影者の声を拾いやすいだけでなく、無意識に指が当たってしまいノイズを発生してしまう可能性もある。Z700EXRはハイビジョンムービーの撮影にも対応するので、音声の記録にももう少しコダワって欲しかった。
レンズはフジノン光学5倍ズームレンズを搭載し、35mmフィルム換算で約35mm〜約175mmに相当する。レンズがボディの隅に寄っているため、撮影中指が被ってしまうことが何度かあったので構え方には注意が必要だ。撮像素子は1,200万画素、富士フイルム独自開発の1/2インチ スーパーCCD ハニカムEXRを搭載する。スーパーCCD ハニカムEXRは「高解像度」「ワイドダイナミックレンジ」「高感度・低ノイズ」を実現したという。その詳細は後述する。手ぶれ補正機能として、CCDシフト式を採用する。
前面シャッターをスライドすると電源オンになり、「Z」ロゴが数秒間発光する仕組みになっている。また、セルフタイマー使用時にも「Z」が点滅して、シャッターのタイミングを教えてくれる。
次に背面を見ていこう。
背面はキーやボタンなどは一切無く、タッチパネルで約46万ドットの解像度を持つ3.5インチ液晶モニターを搭載する。
液晶モニターが大きいのは嬉しいが、周囲のフレーム部が狭いので、撮影していないときに片手で持っていると右手の親指がモニターにかかってしまい、タッチパネルを誤操作してしまうことがあった。またモニターの視認性は屋内では良好だが、晴天の屋外では視野角が30度程度に狭くなる。おそらくタッチパネルを採用したことによる影響と思われるが、屋外こそハイアングル・ローアングルでモニターを覗きこむ機会が多いので残念だ。
「FUJIFILM」ロゴが縦方向に入っていることからも、画像検索などを縦位置で利用することが意識されている。タッチパネルの操作性に関しては後述する。
側面カバーを開けると付属するUSBケーブルを接続できるUSB端子がある。ここからパソコンへの画像の転送や、ダイレクトプリンターへ出力することができる。
メモリーカード、バッテリーは底面から挿入する。対応するメモリーカードは2GBまでのSDカード、16GBまでのSDHCカードとなっている。本体にも約30MBのメモリーを内蔵するが、静止画で最大記録サイズ「L:FINE(3648×2736ピクセル)」で6枚の撮影が可能で、ハイビジョンムービーの撮影は対応しない。ハイビジョンムービーの撮影には、スピードクラス4以上のメモリーカードが必要だ。

大画面を活かしたタッチ操作と、画像検索が便利

Z700EXRの最大の特長は、3.5インチワイドモニターへのタッチパネルの採用だ。物理的なボタンは本体上部の電源ボタン、シャッターボタン、ズームレバーのみで、それら以外の操作の全てをタッチパネルで行う。撮影時の基本画面はワイド画面の左右にアイコンが表示され、両手で持った際に左右の親指で操作するとやりやすい。モニターサイズの大きさもあって各アイコンボタンは押しやすいサイズが確保されている。メニュー項目を一つ一つ移動しなければならない一般的な十字キーの利用に比べると、希望する項目を指先でダイレクトに選択できるタッチ操作は使いやすい。ただ、タッチした反応は少し遅れる感じがあり、一度タッチしたものの反応せず、再度タッチすることが何度かあったので操作の感覚には少し慣れが必要だ。
撮影モードではモニターにタッチするだけでシャッターが切れる、「タッチショット」機能を搭載する。「タッチショット」ではモニターに映る被写体にタッチすることでピント合わせから撮影まで行う。通常のAFでは、狙ったところにピントが合いづらい被写体の撮影に便利だ。ただ、「タッチショット」は片手持ちのカメラ本体を、指で押していることになるので手ぶれを起こしやすくなる。そのため「タッチショット」時は、ブレを軽減するためにISO感度は「AUTO(400)」以上を設定するようになっている。

このページのコンテンツには、Adobe Flash Player の最新バージョンが必要です。

Adobe Flash Player を取得

タッチ操作は再生モードでも便利に使える。モニターへのタッチで画像を拡大表示したり、指を滑らせることで画像の切り替えができるなど、直感的な操作が可能だ。また、Z700EXRはカメラの縦横の向きを自動で判断して表示内容が90度回転する「タテヨコオート」を採用する。特に縦位置の場合は上下分割表示になり、選択している画像と一覧を分けて表示することで画像の検索がしやすい。縦横の向きを自動で判断するのは、コンパクトデジタルカメラとして世界初となる。

その画像検索に関しても、撮影時に利用したモードによって絞り込んだり、日付によって検索することができる「ピクチャーサーチ」がある。いずれの操作も3.5インチの大きなモニターとタッチパネルの利点がうまく融合されている。

 

このページのコンテンツには、Adobe Flash Player の最新バージョンが必要です。

Adobe Flash Player を取得

これら使いやすいタッチパネルだが、操作感では気になるところがあった。
例えば、メニュー項目を上下スクロールする三角アイコンは、設定画面によっては表示される位置が左右入れ替わってしまうところがある。そんなインターフェイスの一貫性が保たれていないところが一部にあり、操作に戸惑うことがあった。タッチパネルは用途に応じて、ボタンのレイアウトやデザインを変えることができる自由さがあるが、「スクロールをするのは必ず右側」というように、敢えてボタンの位置を変えず、ユーザーに習慣やルールを伝える必要もあるのではないだろうか。そう言う意味では視覚的・感覚的な練り込みが、もう少し必要に感じられた。
次ページ「高解像度、ワイドダイナミックレンジ、高感度に強い“スーパーCCDハニカムEXR”搭載
  1 / 2
デジカメの基本から撮影転送編集プリント活用法を幅広くご提供する“カシャリ!”